2016年からキャリアコンサルタント（キャリアカウンセラー）の資格取得方法が大きく変わりました。

従来は厚生労働省から認定された１１の民間機関がキャリアコンサルタントの養成とそれぞれの試験を行って資格「標準レベルキャリアコンサルタント」を付与してきました。しかし大きな問題もありました。それは試験を受ける為にはその養成講座を受けることが必要であり、その費用も30万円～40万円と高価なものでした。また各期間の試験内容もばらばらで「簡単に取れるもの」から「合格率５０％以下」まで大きな差がありました。結果的には標準レベルキャリアコンサルタントの社会的信用度は高まっているとはいえない状態でした。

その反面、国家検定の2級キャリアコンサルタント技能士は適切で難易度の高い試験を行っている為、社会的信用度が高く多くの受験者が挑戦しているのですが実技に関しては合格率20％前後の難しい試験になっていて熟練キャリアコンサルタントの有資格者がなかなか増えないで政府方針のキャリアコンサルタントの人数増加にも応えられない実情でした。

以上の3大問題点を解消するために厚生労働省は2016年からキャリアコンサルタントの資格を国家資格に統一して、今後はこの国家資格合格がないとキャリアコンサルタントを名乗って仕事に付けないものとしました。

またこの国家資格は厚生労働省に認定された2つの試験機関が試験レベルも同じ水準で実施して、受験要件の経験があれば、今までのような特定の機関が行う高価な養成講座を受けることが必須では無くしました。その結果、キャリアコンサルタントの養成講座の自由化が始まったとも言えます。これで高いお金を支払わなくても国家資格のキャリアコンサルタントになれる道が開けました。これは国家検定の2級キャリアコンサルタントの受験と同じように理にかなったものになったと言えます。

従来の１１の民間機関は、上の流れの中で養成講座を廃止したところ、または従来通り30万円以上の料金で過去の実績をうたい文句に行っているところがあります。しかし今回の大きな改定で、従来は40万円近く資格取得の為にお金が必要だったものが、例えば5万円以下でも内容的に優れた講座が登場できる道が開けました。

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